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ごあいさつ

 篠山(ささやま)は、慶長(けいちょう)14年(1609)徳川家康の命により、山陰道の要衝としてまた大阪城攻略の拠点として、天下普請(てんかふしん)で築城された「篠山城」を中心に広がった城下町です。

 この地方は、四方を山に囲まれた盆地で、県下第二の規模をもつ前方後円墳「車塚(くるまづか)」に象徴されるように古くから丹波地方の中心地であり、平安の昔、遷都にあたって王城地の候補となったこともありました。
  中世以後は丹波一円に勢力を波多野(はたの)氏の拠る「八上城(やかみじょう)」の支配下にあり、篠山城築城後は、松平三家八代、青山家六代が治め、廃藩に至り現在も尚、独特の文化を保ちつつ美しい自然の風土にとけ込んだ城下町のたたずまいを残しています。

 丹波古陶館は、江戸時代そのままの姿で「妻入(つまいり)商家」が立ち並ぶ河原町通(国重要伝統的建造物群保存地区)の一角に丹波焼の創世期から江戸時代末期に至る七百年間に作られた代表的な品々を、年代・形・釉薬(ゆうやく)・装飾等に分類して展示しています。尚、蔵品中312点は「古丹波コレクション」として兵庫県指定文化財となっています。

 また、篠山には文久(ぶんきゅう)元年(1861)に藩主が寄進した能舞台(国重要文化財)が春日神社の境内に遺されており、毎年「篠山春日能」や「翁―神事舞」など能会が催され、篠山能楽資料館とともに、伝統芸能の一拠点となっています。
  更に、篠山城跡を中心とした市街地には篠山市立歴史美術館等の施設があり、これら諸施設の存在は篠山地方の文化の高さを示しています。
 どうぞ篠山観光の折には当館にもお立ち寄りいただき、篠山の文化と歴史に触れてみてください。ご来館心よりお待ちしております。

  • 古陶館の様子1
  • 古陶館の様子2
  • 古陶館の様子3
  • 古陶館の様子4